ニュージーランド ラグビーブログ

ニュージーランドと日本を結ぶ 双方向ラグビーブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

自分から求れば、何でも得られる。

日本人高校生のショウヘイ君が、昨日で4週間のトレーニングを修了した。

shohei_5.jpg


1ヶ月前、アカデミーにやってきた彼は、英語が流暢でなかったこともあってか、おとなしめで、自分からはアカデミーのboysに話しかけようとせず、他の日本人留学生とずっと一緒にいた。


「ぼくは、日本人の先輩に頼ってばかりで、自分からチームメイトに話しかけようとしなかったんです。」


1ヶ月たった今、ショウヘイ君は、真っ黒に日焼けした。
トレーニングの成果がでて筋肉がついて一回り大きくなった身体とともに、顔つきがここに来た当初とは全く違う。
「なんか、大人っぽくなったねー。顔がかわったね。」というと、「はは。そうですかねー?」と照れる17歳のシャイな素顔がのぞく。


ショウヘイ君は言う。
「日本人の先輩に頼ってばかりで、自分からみんなに話しかけようとしなかったぼくは、ある日、チームメイトの一人に怒られたんです。『ショウヘイ!それじゃだめだ。自分の言いたいことは、自分で英語で伝えろ。タツに代わりに言ってもらうのでなく、ゆっくりでもいいから自分でちゃんと話せ!』と。それから、ぼくは気持ちを変えました。自分で話そう、自分から話しかけてみようと努力しました。」


「ぼくが英語で一所懸命自分の気持ちを伝えようとすると、みんな、ちゃんと聞いてくれた。わからないときは、『それはどういう意味?わからない』と言うと、もう一度、わかりやすく別の言葉で言い換えて教えてくれるんです。自分から話そうとしない人をみんなは、ほっておくけど、何かを教えて欲しいとか自分から求めれば、みんなちゃんと教えてくれるんです。それで、ずいぶんみんなと仲良くなれたし、ダリルやジムにもいろんなことをたくさん教えてもらって、ラグビーのスキルも身につきました。」

shohei_4.jpg


今では、すっかりみんなとうちとけ、歳が一番若いせいもあって、みんなに「ショウ」「ショウヘイ」とかわいがられている彼。
彼がアカデミーを修了する日、みんなショウヘイ君の周りを囲んで離れなかった。
「飛行機は何時発だ?」「何時にオークランドに着くんだ?」などあれこれ尋ね、「来年もこいよ」「また逢おう」と。
「ショウヘー...行かないでくれー」と言いながら、泣きまねする人もいた。


きみが自分の気持ちの持ち方をかえたから、周囲もかわったんだね。
がんばってる人、前進しようとしている人のことは、誰もが応援したくなるから。


練習のない日に、自分からスキルコーチのダリルに「できれば、ぼくにキックを教えてください」と頼んだショウヘイ君。
ダリルは快く「いいよ、じゃ、個人特訓してあげよう。」といろんなキックを教えてくれた。


「みんなにすごく優しくしてもらいました。ジムさんは、ぼくと先輩を家に招いてくれて、晩御飯をご馳走してくれた後、『じゃ、はじめようか』と、紙を持ってきたんです。そこには、フランカーとして知っておくべきことがすべて書いてあり、一つ一つ詳しく説明してくれたんです。ぼくはほとんど知らないことばっかりだったんですけど。...感激しました。」

shohei_1.jpg


練習中も、ジムやダリルの指導内容を、アカデミーの先輩たちがわかりやすく説明してやってみせてくれる。
「ショウ、こうやってやるんだ。」



どうしてそうするのか理論を教えてもらった。
理論を理解して、言われたとおりにやってみると、できた。
苦手だったパスがうまくなった。
スパイラルもできるようになった。

そして、「できた」という自信が、きみの顔つきを変えた。


「このアカデミーは、すごいところです。ここでは、自分で求めない人は、何も得られないけど、自分でちゃんんと求めれば、何でも得られるんです。自分がどうしたいかをちゃんと伝えなければいけない。そのことも勉強になりました。」

1ヶ月で別人のように男らしいたくましい顔になった17歳の言葉は、深い。

shohei_2.jpg



ダリルがショウヘイ君のことを評して、こう言った。
「ショウは、全身で学ぼうとしていた。そしてスポンジが水を吸うかのように、全身で吸収した。飲み込みが早かった。ショウをコーチできてよかったよ。」

shohei_3.jpg



「ここでみんなに逢えて本当によかった。いろいろ教えてくれてありがとう。来年、また来たい!」

英語での堂々たるスピーチであった。
ショウヘイ君、待ってる。
来年、また逢おう!


(Black Kiwi)
スポンサーサイト

Comments

いいお話をありがとうございます。与える(教える)だけがコーチではないですね。子供たちが求めてくる様に仕向けないと上達は遅いのかもしれませんね。それにしても素晴らしい環境です。うちの子も行かせてあげたいなぁ。何歳から可能なんでしょう?

  • 2005/08/09(火) 17:40:58 |
  • URL |
  • にこにこ #-

いい経験。

ショウヘイ君はいい経験をしましたね。自分で自分の殻を破る勇気をもっていたのですね。こういう若者が出てきてくれるのは、とても頼もしいです。それに、周りの人たちも温かい。

★にこにこさん
ニュージーランドと日本の小さい頃からの教育の違いもあると思います。
「みんなに歩調をあわせて」「周りを見て」「質問があるときは、手を上げて指名されてから」と教えられてきた日本人には、自分からどんどん求めて、自分からなかにはいっていかないと何も得られないというのは、いい経験であり、勉強になったでしょうね。そうやって意思表示する人を、周りがかならずフォローしてくれるというのもいいところです。
「出る杭は打たれる」ということわざは、ニュージーランドではあてはまらないように感じます。
にこにこさんもぜひ一緒にいらっしゃいませんか?
トレーニングは小学生でも可能ですが、小・中学生が個人でいらっしゃると、言葉の壁が厚すぎて楽しめないかもしれないですね。
親子でいらっしゃるか、友達とグループでいらっしゃると大丈夫です。

★サファイヤさん
本当にそうですよね。
殻をやぶる勇気を持った17歳の言葉に、私もたくさんのことを教えられました。

  • 2005/08/11(木) 12:35:30 |
  • URL |
  • Black Kiwi #-

初投稿です。。

僕は高校2年でフランカーをやってるんですが、ジムがしょうへいくんに書いてあげたフランカーとして知っておくべきことと言うのを僕にも教えてほしいのですが…

  • 2005/08/12(金) 19:45:50 |
  • URL |
  • xyz #-

★xyzさん
ジムがショウヘイ君にどんなことを書いてあげたのかは、私も知らないんですよ。
ちょっとジムに聞いてみますね。少々お待ちください。

  • 2005/08/13(土) 08:06:44 |
  • URL |
  • Black Kiwi #-

ありがとうございます。

わざわざ、お手数かけてすいません

  • 2005/08/13(土) 16:01:19 |
  • URL |
  • xyz #-

★xyzさん
今日、ジムに聞いてみました。
ショウヘイ君に書いてあげた「フランカーとして知っておくべきこと」をxyzさんも教えて欲しいとおしゃっているいうこと、伝えました。

ジムが言うには、ショウヘイ君に教えてあげたことを文章で表現するのは非常に難しいとのことです。

重要なポイントを言葉で列記して、その一つ一つに対し説明したのではなく、図を描いたり、試合の流れの中でどう動くべきかなどを身振り手振りいろいろ交えて、30分以上の時間をかけて、説明したらしいのです。「Face to Face でならいくらでも説明できるのだが・・・」とジムも申し訳なさそうにしていました。「xyzさん。今度是非来てください。もっといろんなこともコーチしますよ。」とジムが言っていました。ですので、残念ながら当ブログで、文章でご説明するのは難しいです。本当にごめんなさい。

ショウヘイ君がかなり興奮&感激していたので、どんなことを書いてたのか、気になりますよねー?私も気になります。

よかったら来年の長い休みにでも、ニュージーランドにいらしてジムに会ってみませんか?日本人選手に限らず、一度、アカデミーでトレーニングを受けた方は、翌年もう一度トレーニングを受けにこられることが多いです。ショウヘイ君も、また来年絶対くる!とおしゃってました。

xyzさんにもニュージーランドでお目にかかれたら素敵ですね。今回はお役にたてず、申し訳ありません。

  • 2005/08/15(月) 15:53:51 |
  • URL |
  • Black Kiwi #-

本当にありがとうございました。

わざわざ僕のために本当にありがとうございます。この文章を見てあらためてアカデミーに行きたくなりました!去年、語学留学という形で3週間ほどニュージーランドに行ったのですがラグビーに対する環境がとにかく素晴らしかったです。時間とお金さえあればずっとニュージーランドにいたいと思いました。本当にジムと一日中ラグビー談議をかわしたいです!またこのブログにお邪魔さしてもらいますがよろしくお願いします。これからも現地の新鮮な情報を日本のラグビーファンに伝えてください。本当に有難うございました!

  • 2005/08/16(火) 00:44:30 |
  • URL |
  • xyz #-

xyzさんのおっしゃるように、ニュージーランドはラグビーに対する環境は日本と違いますね。もっと言えば、教育に対する考え方、人生に対する考え方が根本的に違うように思います。その違いが、一人ひとりのラグビープレーヤーやコーチ、そしてチームの違いに結びついているのだと思います。

ショウヘイ君も、ラグビーの技術だけではなく、そういった人生観の違いに刺激を受けて、いろんなことを学んで帰ったのだと思います。

xyzさんもぜひいらしてください。

  • 2005/08/16(火) 13:54:27 |
  • URL |
  • Black Kiwi #-

コメントの投稿

Only to Weblog Master

Trackbacks

Trackback URL
http://nzrugby.blog9.fc2.com/tb.php/53-46e220a4
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。